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2.1.仕訳

投稿日:2019年10月7日 更新日:

今回は仕訳について解説していきます。

仕訳が取引を記録する方法であることや、貸借それぞれの合計が一致することは「1.1.取引の記録」で説明しました。

既に説明したことのおさらいに加え、仕訳をするにあたって(簿記の勉強を開始するにあたって)つまづきやすいポイントを中心に解説していきます。

具体的には

  • 仕訳がなにかそもそもわからない
  • どの勘定科目を使ったらいいの?
  • これって借方?貸方?と迷う

という疑問をお持ちの方に向けて説明していきます。

 

 

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仕訳とは

1.1.取引の記録」のおさらいです。

日々の取引を記録すための方法である仕訳についての基本的な知識を再度簡単に説明します。

仕訳に必要な項目

まず、仕訳に必要な項目ですが、基本的には

  1. 日付
  2. 借方勘定科目
  3. 貸方勘定科目
  4. 金額

の4種類です。

ただし、簿記の試験では日付は記載する必要がない機会が多いです。
また、同じく試験では金額については借方金額と貸方金額を分けて書くことが多いです。

借方と貸方にそれぞれ科目を設定するのは

  • 資本をどこから調達したのか(調達源泉
  • 資本をどのように運用したのか(運用形態

を明確にするためです。

調達源泉が貸方(右側)、運用形態が借方(左側)ですね。

貸借平均の原理

仕訳レベルでも、借方と貸方それぞれの合計額は一致します。

借方は運用形態、貸方は調達源泉ですから、もし借方のほうが合計金額が多ければ

運用 > 調達

となり、「そのお金どっから来たの?」となってしまいます。

貸方が多かった場合も同様ですね。

運用 < 調達

になってしまい、「調達したお金どこ行ったの?」となります。

これでは取引の記録にはなっていません。

借方と貸方の合計金額は必ず一致します
しない場合には、何か見落としがあったり、書き間違えているということです。

 

 

勘定科目の選択

簿記の勉強を始めたてのときに結構悩むのが、勘定科目の名称です。

練習問題を解いているときに、微妙に勘定科目名が違っていたりして、「これ、覚えなくちゃいけないのか」とへこんだりします。
しかしながら、試験対策という意味では勘定科目の具体的な名称まで細かく覚える必要はありません
なぜなら、試験では問題に「下記勘定科目の一覧から選択して使え」と書いてあるからです。

さて、では実務ではどうでしょうか。

極論からいうと、絶対にこれが正解、という勘定科目はありません。
なぜならば、勘定科目やその名称は慣習に従って決められているからです。

とはいえ、何でもかんでも自由でいいとも言い切れません。

簿記の目的は経済的取引の記録で、最終的には財務諸表と言う形式で利害関係者に報告することが重要だからです。

財務諸表を見るときに重要なのは

  • 他社と比べてどうか
  • 過去と比べてどうか

という観点、つまりは比較です。

尺度が異なれば比較は出来ませんので、勘定科目はある程度揃えておく必要があるわけです。

よって、勘定科目の選択にあたっては下記2つの観点を踏まえる必要があります。

  • 広く使用されている勘定科目であること
  • 過去に使っていた勘定科目からみだりに変更しないこと

このあたりを守っていればOKです。

勘定科目ってどんなのがあるの? という方はWikipediaを見ていただければと思います。

勘定科目 – Wikipedia

 

 

借方と貸方

次に迷うのは、勘定科目は分かっても、貸借どちらに書くのか、ということです。

これは、貸借平均の原理を思い出してください。

資産+費用=負債+純資産+収益

です。

借方

借方は資本の運用を示します。

よって、まず基本は資産の増加または費用の増加です。
物やサービスを買ったときには借方に該当する勘定科目を置きます。

加えて負債、純資産又は収益の減少についても借方に記入します。
債務(負債)を返済した、返品された(売上の減少)などの場合にも借方に該当科目を記入します。

例えば返品されたとき(現金で返金したとします)の仕訳は
売上 / 現金 〇〇円
となります。
現金が調達源泉で、売上減少が運用? とちょっと違和感があるかもしれませんが、そういうときは通常の売上の反対仕訳なんだと考えて頂ければと思います。

貸方

貸方は資本の調達源泉です。

基本は負債、純資産または収益の増加です。
借入又は出資で調達した、あるいは売り上げなどの収益が上がった時には貸方に該当科目を記入します。

そして、借方と同様に資産又は費用の減少についても貸方に記入します。

仕入れた商品を返品したときは
現金 / 仕入 〇〇円
という具合です。

 

 

複数の勘定科目を使うときの書き方

最後に、複数の勘定科目を使う必要があるときについて説明します。

これは2パターンあります。

事例として、給料の振込を取り扱おうと思います。

下記のような金額だとします。
(あくまでも仮です。社会保険料等はきちんと計算した額ではありません)

  • 給与額面:200,000円
  • 通勤交通費支給:30,000円
  • 社会保険料:20,000円
  • 所得税:6,800円
  • 住民税:11,600円
  • 差引支給額:191,600円

このような仕訳を行うとき、

  1. まとめて書く
  2. 1行ずつ分ける

の2パターンがあります。

簿記の試験などでは1.まとめて書くパターンになっているかと思います。
実務的には、使用するシステムや経理担当の方針などで異なってきます。

まとめて書く

まず、まとめて書くパターンでは下記のように仕訳を切ります。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
従業員給与 200,000 預金 191,600
旅費交通費 30,000 預り金(社会保険料) 20,000
預り源泉税(所得税+住民税) 18,400

1行ずつ分ける

次に、1行ずつ分けるパターンでは下記のように仕訳をきります。

借方科目 貸方科目 金額
資金諸口 預金 191,600
従業員給与 資金諸口 200,000
旅費交通費 資金諸口 30,000
資金諸口 預り金(社会保険料) 20,000
資金諸口 預かり源泉税(所得税+住民税) 18,400

資金諸口、という見慣れない勘定科目が出てきました。

これは、このように複数の勘定科目同士で仕訳を切るときに一時的に置く勘定科目です。

貸借平均の原理によって、借方の資金諸口も貸方の資金諸口も合計額は一緒になりますから、最終的には残高0になります。
そのため、財務諸表にも載ってきません。

もし、会計システムで資金諸口の残高が0ではなかったら、何かしら仕訳の漏れがある、ということですね。

このように資金諸口を使用して、一行ずつ記載する方法にすれば、貸借でずれが生じたときに資金諸口の残高という形でずれた金額がすぐに分かる、という利点があります。

※明細が後で届く引き落としなどについて、とりあえず諸口に振り分けておいて、月末などに残高が無いかを見て仕訳入力漏れ防止にするテクニックもあります。

 

以上、基本的な仕訳について説明をしました。
個別具体的に分かりにくい・難しい仕訳などについては、後日別の投稿にて解説していこうと思います。

次回は、少し特殊な仕訳である決算整理仕訳について説明していきます。

 

 

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次>> 2.2.決算整理仕訳

 

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