Excelで家計簿をつくろう

家計の管理に必須の家計簿をExcelでつくってみましょう

Excel家計簿

2.具体的な簿記の手続き

投稿日:2019年10月6日 更新日:

前回までは、簿記の目的や、成果物である財務諸表について説明してきました。

今回からは、いよいよ具体的に簿記の手順・手続きについて説明していきます。

最初に、簿記で何をやるのか、その手続きの流れを見ていきましょう。

 

 

Excel de 家計簿トップはこちら

簿記一巡の手続き

簿記一巡の手続き

まず、上の図をご覧ください。
これが基本的な一年間の簿記の流れです。

  1. 日々の仕訳:日々発生する取引について、貸借の勘定科目と金額を記録していきます。
  2. 決算整理仕訳:一年間の〆にあたり、いくつか整理仕訳を行います。
  3. 総勘定元帳作成:積みあがった仕訳に関して、勘定科目単位に再集計することで、科目ごとの残高を把握します。
  4. 財務諸表作成:各勘定科目とその残高を、勘定科目の形式にまとめなおします。

たったこれだけです。

決算整理仕訳は、年度末に行う仕訳というだけで、貸借の勘定科目と金額を記録するという点では仕訳とは何ら変わりはありません。
ですから、上記の手順をもっと単純化してしまえば

仕訳 ⇒ 科目単位の集計 ⇒ 財務諸表の作成

の3段階でしかないわけです。

では、各段階についてざっくりと見ていきましょう。

 

 

仕訳①:日々の仕訳

仕訳帳の例

簿記の目的が取引の記録にあること、そしてその方法が仕訳であることは以前ご説明しました。

仕訳こそが、簿記の基本であり、最初の1ステップです。
そして仕訳をまとめたものが、上の図のような仕訳帳です。
日付と勘定科目、摘要(備考みたいなものですね)と金額が記載されます。

これは、1年間(1会計期間)の間積み重なるもので、1年ごとに1冊出来上がっていきます。

 

 

仕訳②:決算整理仕訳

決算整理仕訳は、一年の最後に行う特殊な仕訳です。

貸借の勘定科目と摘要、金額を記録する点では、通常の仕訳と同様です。
通常の仕訳とは異なる点は、「日々の取引を記録する」のではなく「年度末の時点で記録されていなかった取引を記録する」点です。

具体的には、前払費用と費用の按分や、前受金と売上の按分などを行います。

例えば、1年間のサービスを受ける契約をして、前払で1年分の支払いをしたとしましょう。
契約し、支払ったのは9月で金額は12,000円(月額1,000円)とします。
年度末が12月であれば、実際にサービスを受けたのは9月~12月の4か月分です。
1月から8月の8か月分はまだサービスを受けていません。
ですから、既にサービスを受けた4か月分の4,000円は費用に、まだサービスを受けていないが料金は支払い済み・サービスを受ける権利がある8か月分の8,000円は資産に計上します。

前払費用

このような仕訳を行っていくのが、決算整理仕訳です。

 

 

総勘定元帳作成

売上元帳の例

日々の取引を仕訳の形式で記録するだけでは、最終的に現金や売上の集計値を計算して、財務諸表を作成するのは困難です。(不可能ではないでしょうが……)
そのため、まず総勘定元帳という形式に直します。
下図のように、仕訳帳をベースに、貸借に現れる勘定科目に注目して、勘定科目単位に集計していきます。

仕訳帳と総勘定元帳

この作業を、転記と言います。

転記作業を通して、勘定科目単位で元帳が作成され、各科目の年度末での残高を把握することが出来る、というわけです。

※今の会計システムでは、仕訳⇒総勘定元帳⇒財務諸表というまどろっこしいやり方はしていません。総勘定元帳用に集計するのも、財務諸表用に集計するのも、システムの手にかかれば(ほぼ)同じことだからです。そのため、会計システムでは仕訳⇒財務諸表でいきなり作成できますし、確認のために総勘定元帳が必要であれば、仕訳⇒総勘定元帳で別途作成します。

 

 

財務諸表作成

日々の取引を記録し、転記作業で科目単位の集計も終わりました。
あとは財務諸表の形に直すだけです。

各勘定科目別の総勘定元帳から、年末最終日時点の残高金額を見て、その科目と金額を貸借対照表と損益計算書に転記していきます。

これにより、財務諸表が作成されます。

 

以上が、簿記一巡の手続きです。

各手続きの詳細について、次回以降見ていきましょう。

 

 

前<< 1.2.2.損益計算書を読み解く

次>> 2.1.仕訳

 

Excel de 家計簿トップはこちら

-Excel家計簿

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

2.3.総勘定元帳の作成

今回は総勘定元帳の作成について説明していこうと思います。 前回の決算整理仕訳はかなり重たい内容でしたが、今回はさっくりと説明していきます。     Excel de 家計簿トップは …

no image

1.1.取引の記録

すでに説明したように、簿記の第一の目的は日々の取引を記録することです。 記録する上で重要なことは、「どんな項目を」「どんなルールで」記録するかという決めごとです。 最終的には財務諸表の形式で取りまとめ …

no image

1.2.2.損益計算書を読み解く

前回は貸借対照表について説明をしました。 今回は、貸借対照表と対をなす損益計算書について説明していきます。 まず、損益計算書とは何か、再度Wikipediaからの引用で振り返ってみます。 企業のある一 …

no image

2.1.仕訳

今回は仕訳について解説していきます。 仕訳が取引を記録する方法であることや、貸借それぞれの合計が一致することは「1.1.取引の記録」で説明しました。 既に説明したことのおさらいに加え、仕訳をするにあた …

no image

1.簿記の目的

はじめに 今回は簿記って何のためにやっているのか、というそもそもの疑問にざっくりとお答えしていこうと思います。 分かりやすさを優先するために、会計学的に厳密にはせず多少端折ったりしながら、簿記を全く知 …

Excel de 家計簿

学んだことをゆるゆるとアウトプットしていきます
さしあたっては「Excel de 簿記」を中心に更新します

このサイトについて

Excel de 簿記