Excelで家計簿をつくろう

家計の管理に必須の家計簿をExcelでつくってみましょう

Excel家計簿

1.1.取引の記録

投稿日:2019年9月30日 更新日:

すでに説明したように、簿記の第一の目的は日々の取引を記録することです。

記録する上で重要なことは、「どんな項目を」「どんなルールで」記録するかという決めごとです。

最終的には財務諸表の形式で取りまとめなくてはいけませんから、事前にルールを定めておく必要があります。
自由にやってしまうと、収拾がつかなくなってしまうのは直感的にご理解いただけると思います。

今回は、そのルールについて説明していきましょう。

 

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仕訳に必要な項目:いつ、何に、何円使ったのか

「あとで集計することを考えて、記録に必要な項目を考えましょう」
と言われてパッと思いつくものにどんなものがありますか?

人それぞれ、これが要るだろう、これは要らないだろう、と思われるかもしれませんが、よくある仕訳の項目としては

  1. 日付
  2. 借方勘定科目
  3. 貸方勘定科目
  4. 金額

の4種類です。(会計システムなどではより細かい情報や備考欄を設けることも多々あります)

日付は説明の必要がないかと思います。いつ使ったのか、というだけの話です。
同様に金額も、何円なのか、というだけの話ですので割愛します。

重要なのは「借方勘定科目」「貸方勘定科目」です。

勘定科目

最初に勘定科目という用語について説明します。

まずwikipediaを見ると

勘定科目(かんじょうかもく、account, account title)とは、複式簿記の仕訳や財務諸表などに用いる表示金額の内容を示す名称のことである[1]

「勘定科目」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2019年8月12日 (月) 13:32 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/wiki/勘定科目

と記載されています。

再三申し上げますが、取引の記録は最終的には財務諸表にまとめなくてはいけません。
ですから、最後に集計することを考慮し、「何に使ったか」という内容は分類できるようにあらかじめ決めておかなくてはいけません。

その分類が勘定科目です。

借方・貸方

勘定科目の前についている借方・貸方ですが、ここでは単純に左側・右側と考えてください。
(しっかりと意味を理解されたい方はwikipediaなどご参照いただければと思います。)

  • 借方:左側。
  • 貸方:右側。

ではなぜ左右にそれぞれ勘定科目を書くのかというと、それは「資本の調達源泉」と「その運用」を明らかにするためです。

用語に「ん?」となられた方向けに、これまでの言葉を使って簡単に説明すると

  • 資本の調達源泉:どこからお金が来たか。借入なのか、自己資本なのか、収益(売上)なのか。
  • 運用:どこにお金を使ったのか。預貯金に入れた(資産)なのか、モノやサービスにお金を払った(費用)のか。

ということです。

お金、ではなく資本という用語を使用するのは、取引において登場するのは必ずしも金銭だけとは限らないからです。
(例えば、土地をただでもらった場合など)

 

さて、この「調達源泉」と「運用」を左右どちらかに書くかですが、

  • 調達源泉:右側。貸方。
  • 運用:左側。借方。

と覚えて下さい。
つまり、右から来た資本が左の形になっているとお考え下さい。

 

 

右と左は同じ金額ー貸借平均の原理

右と左に勘定科目を記入することで取引を記録する(仕訳を切る、と言います)ことは説明しました。

ここで大切なのは、

借方(左側)と貸方(右側)の金額は一致する

ということです。

どこから調達したのか、何に使ったのか、これが一致しないと大変なことになります。

右(調達源泉)の金額が多く、左(運用)の金額が少なければ「差額は一体どこに行った?」となります。
逆であれば「一体この差額はどこから来たお金だ?」となります。

当たり前ですね。

これを貸借平均の原理と言います。

そしてこの原理を等式で表すと

資産+費用=負債+純資産+収益

となります。

左に書くか、右に書くか

上記の等式を見ればわかるように、基本的に

  • 何に使ったのか(運用)を表す「資産」「費用」は左側に書く
  • どこから来たのか(調達源泉)を表す「負債」「純資産」「収益」は右側に書く

が鉄則です。

ただし、仕訳の際に金額はマイナス(-)にならないよう記載します。
そのため、マイナスが生じる場合には、左右を逆転させます。
詳しくは下記で説明します。

仕訳の例

いくつかの取引の場合を例として、仕訳を見てみましょう。

ここで大事なのは科目とその左右ですので、日付は省略し、金額は仮に1万円としています。

1.自分で事業用にお金を出した。全額とりあえず銀行口座に預金した。

どこから来たか:自分で用意(自己資本=純資産の増加)
何に使ったのか:銀行口座(現預金=資産の増加)

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
預金 \10,000 自己資本 \10,000

2.銀行から借り入れをして、事務所にする建物を買った

どこから来たか:銀行から借りた(借入金=負債の増加)
何に使ったのか:建物を買った(建物=資産の増加)

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
建物 \10,000 借入金 \10,000

3.商品を仕入れて、代金は銀行口座から振り替えた

どこから来たか:銀行口座から振り替え(資産の減少)
何に使ったのか:仕入(費用の増加)

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
仕入 \10,000 預金 \10,000

※この例では、預金を取り崩して商品の代金を支払っているため、資産の減少が「調達源泉」となります。
 そのため、右側に預金という資産が来ていることに注意してください。

4.商品を販売し、代金は口座に振り込まれた

どこから来たか:売上(収益の増加)
何に使ったのか:銀行口座(資産の増加)

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
預金 \10,000 売上 \10,000

5.銀行からの借入金を一部返済した

どこから来たか:銀行口座(資産の減少)
何に使ったのか:返済(借入金の減少)

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
借入金 \10,000 現預金 \10,000

※この例では、3番同様に預金を取り崩して商品の代金を支払っているため、資産の減少が「調達源泉」となります。そのため、右側に預金という資産が来ています。
また、「何に使ったか」(運用)についても、借入金という負債を現象となるため、左側に借入金という負債の科目が来ています。

 

 

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