Excelで家計簿をつくろう

家計の管理に必須の家計簿をExcelでつくってみましょう

Excel家計簿

なぜExcel家計簿か

投稿日:2019年9月27日 更新日:

 

このページでは、なぜ題材としてExcelでの家計簿作成を選んだのか簡単にご説明します。

 

Excel de 家計簿本編はこちら↓

Excel de 家計簿TOP

 

 

はじめに

Excelで、しかも複式簿記で家計簿をつけるというと、以下のような疑問を持たれる方もいらっしゃるのではないでしょうか

  • どうしてExcelでやるのか
    家計簿のアプリケーションなんて無料でいくらでもある
  • なぜ複式簿記なのか
    ややこしいことをしなくても、現金収支と支出先が分かればいいじゃないか
  • なぜ家計簿か
    ぶっちゃけ家計簿である必要なくない?

これらの疑問

それぞれ、要点だけを説明しますと、

1.なぜExcelか

家計簿用のアプリケーションなんて、無料で手に入る時代です。
なぜわざわざExcelで一から作るのか。ずばり、Excelを使えると便利だからです。

世の中では脱Excelの動きもありますが、それでもなおExcelは会社等で幅広く使われています。
Excelを使える人と使えない人では、やはり使える人のほうが良いということになるでしょう。
(何事につけ、スキルとはそういう性質のものが多いという意味です)
そのため、Excelの使用方法に習熟するために実際に手を動かして使っていきましょう、ということでExcelを選んでいます。

 

2.なぜ複式簿記か

家計簿なんて収支が分かればいいじゃないか、わざわざ複式簿記なんて難しい方法の必要があるの? と思われる方もいらっしゃるでしょう。
でも、収支と同じくらい大事なのが、資産/負債のバランスです。

みなさん、クレジットカード使われていますか? 交通系ICなどのキャッシュレスサービスはどうでしょう?
さらに、住宅ローンやマイカーローンなど、借り入れはされていませんか?
では、いつ支払った金額がいつ口座から引き落とされるのか、今の請求残高が何円なのか、常日頃から把握されていますか?

複式簿記でつける、ということは支払った金額と同時にその支払い手段も記録することになります。
つまり、複式簿記で家計簿をつけることで今ある現預金と、いずれ返済が必要なカード払い分なども同時に把握し、資金繰りができるようになります。
これが、複式簿記で家計簿をつける理由です。

 

3.なぜ家計簿か
題材として選んだのがなぜ家計簿か。

これは上記2つと比べて非常にシンプルです。
ずばり、家計簿なら誰でも身近に感じれるからです。

Excelも簿記も知識ではなく技術です。
知識は読み聞きして獲得し活用するのに対して、技術は実際に手を動かしてこそ身につくものです。
Excelも簿記も、知っているだけでは活用できません。実際に手を動かし、ある程度のスピード感をもって活用できてこそ、実務で活きています。

家計簿という身近な題材で、実際に手を動かしながら覚えていただくことで、実践可能な技術を習得していただきたい。
それが家計簿を題材として選んだ理由です。

 

 

Excelでつくる理由

Excelスキルはいまだに需要が高い

表計算ソフトのMicrosoft Excelは、その汎用性と自由度の高さから広く愛用されてきました。

反面、ユーザーがレイアウトを変えてしまいやすいこと、せっかく入力した関数やマクロがそのせいで不具合を起こすことなどもあり、適切な運用がなされていなければメンテナンスの負荷が非常に高くなってしまいます。
そのことから、最近では企業等では会社全体としてのExcel使用は控え、主要な業務データの管理や予算策定については、さまざまなパッケージを使用するようになっています。

それでもなお、Excelはいまだに多くの企業・部門、また個人で使用されています。
やはり、高い自由度などのメリットが未だデメリットを上回っているということでしょう。

つまり、多くの企業等で利用されているExcelを操作するスキルは未だに需要が高いのです。
(必須、とまでは言い切れません。ケースバイケースだからです)
Excelを使った表作成や関数による自動集計、そしてマクロによる処理自動化ができることが、部署内での自分の価値を高める、あるいは業務上の必須事項であることも多いでしょう。

自分の手で動かしやすい

上述の通り、Excelの魅力の一つは、高い自由度にあります。
レイアウトや計算式を随時変更することができる、これは非常に重要なことです。

「こんな形式でデータを見たい」
「こういう計算をしてみたい」
と思ったとき、市販(あるいは無料配布)されている出来合いの家計簿ソフトでは、ちょっとした変更に手間がかかったり、もしくはそもそも手を入れられなかったりします。

しかしExcelであれば、実際に自分で試しながら、自由な帳票形式や計算式を組み込むことで、自分の使い方に最適な、自分好みの家計簿を作ることができます。

基本的なシステムの動きを学べる

実際に手を動かす、と上で述べましたが、これによって基本的なシステム(アプリケーション)の動きを学ぶことができます。
これがExcelを使用する最後の理由です。

Excelである程度まとまったものを作ろうとすると、またマクロを組み込んでいこうとすると、データの形式や入力項目の規則(ルール)などを考える必要性が出てきます。
システムは、人が設計した通りにしか動かない、つまり良くも悪くも融通が利かないものです。

この”融通の利かなさ”を理解しながら実際にExcel家計簿を作ることで、「世の中のシステムって、大体こんな感じで動くんだな」と実感することができます。

 

 

複式簿記を学ぶ理由

収支だけでなく資産も管理できる

そもそも複式簿記とはなんでしょうか?
Wikipediaで複式簿記の概要を見てみましょう。

複式簿記(ふくしきぼき、Double-entry bookkeeping system)とは、簿記において、全ての簿記的取引を、その二面性に着眼して記録していき、貸借平均の原理に基づいて組織的に記録・計算・整理する記帳法のことをいう。

「複式簿記」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2019年6月20日 (木) 11:22 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/wiki/複式簿記

会計や簿記になじみのない方にはわかりづらいかと思いますが、大事なのは「二面性に着眼」「貸借平均の原理」です。
貸借平均の原理について、Wikipediaを見てみましょう

貸借平均の原理(たいしゃくへいきんのげんり)とは、複式簿記において、仕訳帳総勘定元帳などの借方の合計と貸方の合計が常に一致するという原理である。

貸借対照表等式および損益計算書等式から導かれる

資産 + 費用 = 負債 + 純資産 + 収益

という等式を根拠としている。

「貸借平均の原理」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2017年6月29日 (木) 08:23 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/wiki/貸借平均の原理

簡単に言ってしまえば、「資産」が増えたのであれば、その原因として「負債」か「純資産」か「収益」が増えているはず、ということです。
(「費用」が増えた場合も同様)
例えば「預金」(資産)が増えたのであれば、借金をした(負債が増えた)か給料が振り込まれた(収益が増えた)か、といった具合です。

つまり、複式簿記で家計簿をつけると収支(収益と費用)だけでなく資産と負債の増減も追跡が可能になります。
そのため、都度記録をつけることで、今の預貯金の残高やクレジットの請求残高も継続的に把握していくことが出来るのです。

ビジネススキルとして簿記の基礎は重要

いうまでもなく、簿記は会計の基礎です。
簿記を理解することで、会計の基礎もある程度は理解できるようになります。

つまり、財務諸表を理解することもできるということです。

というと、
「財務諸表なんて株をやっている人や銀行に勤めている人だけが見るものでしょう?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、実務では異なります。
営業担当者も、仕入を行う購買担当者も、財務諸表を見る力は必須です。

例えば、営業担当者が顧客企業の財務状況を理解しないまま、高額な商品を販売したら、どうなるでしょうか。
企業間の取引では、”掛取引”(わかりやすく言えばツケ払い)が多用されます。
つまり、売った瞬間にお金をやり取りするのではなく、その一か月の取引分をまとめて次月や翌々月にやり取りすることになります。
では、今月高額な商品を販売した先の企業が、倒産してしまったらどうなりますか?
そう、商品は手放したのにお金は貰えなくなってしまいます。

こんなことが起こらないよう、各企業は「これくらいの財務状況の会社なら、この金額までは掛け売りしてOK」という基準を決めています。
(これを「与信管理」といいます)
そのため、営業担当者は相手先企業の財務状況を理解しておく必要があるのです。

このように、実務においては、多様な会社・部署で簿記の知識が有用なのです。

 

 

なぜ家計簿か

家計簿なら誰でも自分事

技術を学ぶには手を動かす題材が必須

「はじめに」でも説明した通り、簿記もExcelも手を動かしてこそ身につく技術です。
見て「ふむふむ」と言っているだけでは、使い物になりません。
実際に触って、試して、トライアンドエラーで効率的な使い方を学んでいくものです。

そのため、何か題材を決めて取り組むことが修得に向けた一番の方法なのです。

そこで、簿記もExcelも一挙に同じ題材でもって取り組むというのがExcel de 簿記の目論見です。

本や学校の問題は無味乾燥に感じても、自分のことなら身近に考えられる

簿記を学ぶ、となるとまず予備校などが出しているテキストなどで勉強される方も多いでしょう。
同様に、Excelについても入門書などを買われる方が多いでしょう。

しかし、聞きなれない用語が頻繁に出てくると、どうしても肝心な本質を理解する前に用語で躓いてしまいます。
結果、せっかく本を買ったのに全然取り組めない・身に着かないということにもなりかねません。

その点、家計簿は自分の身の回りのことで、しかもお金に関することです。
この題材であれば、多くの人が身近にかつ真剣に考え、取り組むことができるでしょう。

これからは自分の資産と収支は自分で管理する時代

キャッシュレスが広まるからこそ、収支と資産管理

キャッシュレスが遅れていると言われている日本ですがクレジットカードや交通系IC、各種電子決済など、キャッシュレスでの支払いを利用されている方は多いのではないでしょうか。
しかし、その締め日や請求日について意識されている方はどのくらいいらっしゃるでしょう。

例えば、クレジットカードであれば末締め翌月15日払いなどがあります。
この場合、1月10日に物を買ったとしても、実際に預金から引き落とされるのは2月15日です。
つまり、実際に買って1ヵ月経ってからようやく手元からお金がなくなります。

さらに、交通系ICでポストペイ(後払い)方式かつクレジット払いとしている場合はどうでしょう。
同じく1月10日に電車を利用したとしましょう。この料金が登録のクレジットカードに請求されるのが1月分が確定した段階、2月1日等です。
その金額が引き落とされるのはさらにクレジットカードの2月分確定後の3月15日。
利用から引き落としまで2ヵ月もの期間が経過しています。
この間、自分がどこでどれだけの金額を利用したのか、事細かに覚えておくのは現実的ではありませんね。

だからこそ、家計簿をつけることで、収支と資産負債を継続的に把握する意味があります。
家計簿をつけていると、大体毎月どれだけの出費があるのか、そして今どれだけの貯蓄と債務があるのかが一目瞭然となります。
今使っていいお金はどれだけあるのか、来月の支払いに向けてどれだけ残さないといけないのかを自分自身できっちり管理する
そのための家計簿なのです。

 

 

Excel de 家計簿本編はこちら↓

Excel de 家計簿TOP

-Excel家計簿

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

1.簿記の目的

はじめに 今回は簿記って何のためにやっているのか、というそもそもの疑問にざっくりとお答えしていこうと思います。 分かりやすさを優先するために、会計学的に厳密にはせず多少端折ったりしながら、簿記を全く知 …

no image

1.1.取引の記録

すでに説明したように、簿記の第一の目的は日々の取引を記録することです。 記録する上で重要なことは、「どんな項目を」「どんなルールで」記録するかという決めごとです。 最終的には財務諸表の形式で取りまとめ …

no image

2.1.仕訳

今回は仕訳について解説していきます。 仕訳が取引を記録する方法であることや、貸借それぞれの合計が一致することは「1.1.取引の記録」で説明しました。 既に説明したことのおさらいに加え、仕訳をするにあた …

no image

2.3.総勘定元帳の作成

今回は総勘定元帳の作成について説明していこうと思います。 前回の決算整理仕訳はかなり重たい内容でしたが、今回はさっくりと説明していきます。     Excel de 家計簿トップは …

no image

2.具体的な簿記の手続き

前回までは、簿記の目的や、成果物である財務諸表について説明してきました。 今回からは、いよいよ具体的に簿記の手順・手続きについて説明していきます。 最初に、簿記で何をやるのか、その手続きの流れを見てい …

Excel de 家計簿

学んだことをゆるゆるとアウトプットしていきます
さしあたっては「Excel de 簿記」を中心に更新します

このサイトについて

Excel de 簿記